サンプル書面
平成22年7月13日 名古屋高等裁判所判決
- 要旨・解説:
- 借主の請求を全部認容した原判決に対して、悪意の受益者該当性等につき不服があるとして武富士が控訴した事案。みなし弁済の適用があるとの認識を有するに至ったことがやむを得ないといえる特段の事情が存在するといえるためには、最低限、本件取引における個々の全ての取引について、武富士が、当時、17条書面及び18条書面に該当するものと信じていた各書面が作成されていて、かつ、このような書面が借主に交付されていることを立証する必要があるところ、これらの事実を立証するには至っていないとして、武富士は悪意の受益者に該当すると判断して、控訴棄却した。
- 業者名:
- 武富士
- 原審判決:
- ・・・
平成22年6月17日 福岡高等裁判所判決
- 要旨・解説:
- 借主の不当利得返還請求部分を全部認容した原判決に対して、悪意の受益者該当性等につき不服があるとして武富士が控訴した事案。みなし弁済の適用に関して、17条書面の記載事項である「貸付けの金額」が記載された書面が証拠として提出されていないこと、武富士が弁済の都度実際に交付した18条書面の控えも証拠として提出されていないこと等から、特段の事情を認めるに足りないとして、武富士の悪意の受益者性を認め、控訴を棄却した。
- 業者名:
- 武富士
- 原審判決:
- ・・・
平成21年11月18日 東京高等裁判所判決
- 要旨・解説:
- CFJが17条書面、18条書面を交付していたことの証拠として、別の顧客との契約書、「ATM領収書兼ご利用明細書」、借主が利用した際のATMジャーナルの抜粋等を提出するが、別の顧客との契約書等は借主との取引に関するものではないから、適式な17条書面、18条書面の交付があったということはできないし、ATMジャーナルの抜粋もそれ自体が17条書面、18条書面の控えではないし、しかも、わずか2回の取引に関するものであるから、これらをもって本件取引につきすべて17条書面、18条書面の交付がなされていたと認めることはできないとして、特段の事情が認められないとして、悪意の受益者であったと判断した。
- 業者名:
- CFJ
- 原審判決:
- ・・・